貴景勝は勝ち越しも…大関昇進は“稀勢の里ケース”が障害に
さる親方が「稀勢の里の失敗で、相撲協会もこれまで以上に慎重にならざるを得ないんだ」と、こう続ける。
「稀勢の里は3場所32勝で大関に昇進。さらに『2場所連続優勝、あるいはそれに準ずる成績』を満たさないまま、横綱になった。後者は2016年の年間最多勝(69勝)が『安定感十分』と評価されたが、横綱としては昇進直後のケガもあり、たったの2場所。8場所連続休場など引き際を見苦しくし、進退を見誤った。今後は大関だって昇進基準を満たすのはもちろん、相撲内容も厳しくチェックされる。和製横綱の引退で協会もニューヒーローが欲しいだろうが、稀勢の里の二の舞いは防がなきゃいけませんから」
貴景勝は前2場所での対横綱戦は1勝3敗。その1勝も先場所、落ち目の稀勢の里戦だった。さらに2場所続けて大関高安に黒星を喫しているのもマイナスだろう。
支度部屋では「ここで満足していたら、一生関脇で終わる」と話した貴景勝。稀勢の里の引退で大関へのハードルが上がってしまった。