「老いてはネコに従え」養老孟司、下重暁子著
「老いてはネコに従え」養老孟司、下重暁子著
お互いに「猫がいないと生きていけない」という猫好きの2人の対談集。
まずは3年前に死んだ養老氏の愛猫「まる」の話題に。テレビ番組にもなったまるは、飼い主から見ても特別に変わった猫だったという。とにかく動かず、堂々としていて、なんとも存在感がある猫で、人を惹(ひ)きつける魅力があった。その魅力とは何かと問われ、猫というよりも「独立した人格」のようなものを備え、人間に合わせることを一切やらない泰然としたところに魅力を感じる人が多かったのではないかと振り返る。
一方の下重氏は、「自殺」した愛猫ロミの最期を明かし、ベランダから「飛んだ」ロミは、鳥になったと自分に言い聞かせていると語る。
話題は猫との暮らしから、現代社会や老いについてまで縦横に展開。
(宝島社 1100円)