パンや菓子で感染も 「ノロウイルス」で苦しむのはこんな人
ノロは、元気な人の命も奪うのか。米山医院院長の米山公啓氏が言う。
「十分ありえます。症状は通常2日ほどで治まりますが、中には1~2週間続くことがある。その間、つらい症状を嫌って飲まず食わずでいると、脱水し、栄養状態が悪くなります。35歳のある患者さんは、それで重度の肝機能低下を起こし、命を落とす寸前で、2週間の入院を余儀なくされました。元気バリバリの30代でこれですから、対応を誤ると年齢に関係なく危ない。飲まず食わずの方は病院で点滴を受けることです」
もうひとつは感染源が生モノに限らないこと。
「これまでの集団感染事件では、パンや菓子が原因になったことがあります」(米山氏)
家族を看病したときなどにノロが手などにつくと、ドアノブや蛇口、受話器、TVやエアコンなどのリモコン、PCのキーボード、机、筆記具などありとあらゆるところに付着して、感染を広げる。
家族や同僚を看病したときは、面倒でもよく手を洗うことだ。