糖尿病、脳梗塞、がん…「5大国民病」の10年後を予想する
■糖尿病…高血糖でも腎臓を守れる
「患者さんは好きなだけ飲食しても大丈夫な時代になっているかもしれません」(都内の糖尿病専門医)
血糖値の厳格コントロールは、逆に死亡率を高めることがわかり、治療の重点は合併症を直接治す薬や手術法の開発に移行。
「例えば、血液を浄化・ろ過する腎臓がその機能を失う糖尿病腎症。メサンギウムなる細胞の増殖を抑えることで、腎臓の毛細血管が圧迫・潰されるのを防ぎ、高血糖でも腎機能を守れるようになる可能性が高いのです」(前出の専門医)
■脳梗塞…社会復帰しやすくなる
言語障害や体のマヒなど、その後遺症に多くの人が苦しんでいるが、様変わりしそうだ。
自己骨髄幹細胞を注入することで、失われた神経回路が修復され、劇的回復が見られるからだ。
「5年前に大阪の国立循環器病研究センターが8人に実施、半年後に6人が歩けるまでに改善。各地で成功を収めています。新たなリハビリ法も普及、社会復帰できる病気になりそうです」(首都圏の循環器科医師)