日本が世界リード 内視鏡検査の要は「解像度」より「光」
■病変がはっきり見やすくなる
こうしたさまざまな要素を考えると、検査用の内視鏡は画像の解像度よりも、胃や大腸の内部を照らす「光」が重要だという。
「日本メーカーの最新の消化器内視鏡は、がんなどの病変が光って見える特殊光を使っています。『NBI』や『FICE(ファイス)』と呼ばれる機能で、これがある機種とない機種では、見えやすさや精度が大きく違ってきます」
「NBI」は、2種類の短い波長の光を当て、血管や粘膜の構造を鮮明に映し出すことができる。がんがあると微細な毛細血管が増加したり、粘膜の表面の構造が変わるため、病変が浮かび上がって見える。
「FICE」は、病変を認識する際に必要な光の波長を選んで強調したり、逆に必要のない波長を除去する画像処理を行うことができるため、病変の状態が認識しやすくなる。さらに、2種類のレーザー光を利用して、よりコントラストを強調できる機種も登場している。
胃や大腸の内視鏡検査を受けるなら、解像度よりも光に注目だ。最新のタイプを使っているかどうか、クリニックのホームページで確認したり、電話でたずねたい。