日本が世界リード 内視鏡検査の要は「解像度」より「光」

公開日: 更新日:

「検査を行う際、カメラの解像度がいま以上にアップしても、患者さんにも医師にもプラスになるかといえば疑問です。見えすぎることで、かえって病変がわかりづらくなってしまうケースがあるからです。たとえば胃がんの場合、胃の粘膜が荒れてしまっている患者さんが多く、ただでさえ表面がでこぼこしています。細かく見えすぎると、正常な粘膜なのか、がんなのか、かえって混乱してしまうのです」

 また、解像度がアップしたことで超早期のがんを見つけることができたとしても、患者にとって有用とは限らない。

「いまの解像度の内視鏡でも、5ミリ以下の微小ながんは十分に発見できます。それ以下の大きさのがんを見つけたとしても、がんの境界をはっきりさせるためにもう少し大きくなるまで待つ場合も少なくありません。がんが小さすぎると、生検のためにひとかき組織を取っただけでがんが消えてしまうケースがあるからで、『ひとかき胃がん』といわれています。ひとかき胃がんは、その後に検査してもがんは見つからずに治ってしまいますが、患者さんの多くは『本当にがんは取り切れたのか』と戸惑います。医師に方も、がんがどこにあったのかわからなくなり、その後は短い間隔で胃カメラ検査をするしかないことも多いのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    JリーグMVP武藤嘉紀が浦和へ電撃移籍か…神戸退団を後押しする“2つの不満”と大きな野望

  2. 2

    広島ドラ2九里亜蓮 金髪「特攻隊長」を更生させた祖母の愛

  3. 3

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  4. 4

    田中将大ほぼ“セルフ戦力外”で独立リーグが虎視眈々!素行不良選手を受け入れる懐、NPB復帰の環境も万全

  5. 5

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  1. 6

    FW大迫勇也を代表招集しないのか? 神戸J連覇に貢献も森保監督との間に漂う“微妙な空気”

  2. 7

    結局「光る君へ」の“勝利”で終わった? 新たな大河ファンを獲得した吉高由里子の評価はうなぎ上り

  3. 8

    飯島愛さん謎の孤独死から15年…関係者が明かした体調不良と、“暗躍した男性”の存在

  4. 9

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  5. 10

    中日FA福谷浩司に“滑り止め特需”!ヤクルトはソフトB石川にフラれ即乗り換え、巨人とロッテも続くか