検査編<2>性別で違うHPV治療 女性は婦人科も男性は耳鼻科
米俳優マイケル・ダグラスさん(72)は自らのがんを公表し、「咽頭がんの主な原因はHPV感染だからね」と語っています。まさにその通りなのです。
この事実が意味していることは何か。HPVワクチンの可能性です。日本では、子宮頚がんワクチンとして認可されたものの、副反応問題で揺れていますが、女性に限らず男性もHPVワクチンとして接種すれば、子宮頚がんも中咽頭がんも多くが予防できるということです。
HPV感染による中咽頭がんは、比較的治りやすいことも分かってきました。HPVの有無で、治療法が変わるようになっています。男性も、HPVと無縁ではないことがお分かりいただけたでしょう。
咽頭がんは比較的治りやすいものの、治療が遅れると声を失うリスクもあります。声がかすれる、喉が痛む、のみ込みにくいという症状がある場合は、放置せず、すぐに耳鼻科でファイバースコープ検査を受けるとよいでしょう。咽頭がんの患者数は男性が女性の2倍ですから、男性は要注意です。