心筋梗塞や脳梗塞も 肉好きの「便秘」に潜む重大リスク

公開日: 更新日:

「トイレでいきんで血圧が急激に上がるからだけではありません。人の腸管の中には600兆個にも及ぶさまざまな細菌が腸内フローラ(腸内細菌叢)をつくっていて、臓器のようにさまざまな働きをしています。そのひとつに赤身の肉や卵黄などに含まれるホスファチジルコリンなどのトリメチルアミン(TMA)への代謝があります。便秘で腸内細菌叢が変化することでその働きが強まる可能性もあるのです」

 TMAはその後、消化管から吸収されて肝臓で酸化されトリメチルアミンNオキシド(TMAO)に変わる。これが貪食細胞のマクロファージを泡沫化するなどして、動脈硬化を起こす。

「ネイチャー・メディスン」(2013年5月号)に掲載された米国クリーブランドクリニックの研究者らの論文では、心機能検査を受けた男女2595人の記録を解析したところ、TMAO濃度が高いほど心筋梗塞脳卒中などの動脈硬化性疾患リスクが上昇していたという。同様の研究が他に複数報告されている。

食事によるコレステロール摂取量は20%


 しかし、動脈硬化の原因は肉やバターなどの動物性の脂肪に多く含まれる脂肪酸が血液中のコレステロールを高めるからではなかったのか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    ヤクルト茂木栄五郎 楽天時代、石井監督に「何で俺を使わないんだ!」と腹が立ったことは?

  5. 5

    バンテリンドームの"ホームランテラス"設置決定! 中日野手以上にスカウト陣が大喜びするワケ

  1. 6

    菜々緒&中村アン“稼ぎ頭”2人の明暗…移籍後に出演の「無能の鷹」「おむすび」で賛否

  2. 7

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  3. 8

    ソフトバンク城島健司CBO「CBOってどんな仕事?」「コーディネーターってどんな役割?」

  4. 9

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 10

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ