なったその時どうする?「金縛り」のメカニズムを紐解く
朝でもないのにふと目が覚めてしまい、なぜか体が動かない。誰かが体の上に乗っているような息苦しさを感じる……。多くの人が経験をする「金縛り」。中には何かの呪いだとか霊的体験だと言う人もいるが、あれはいったい何なのか。
芦屋JINクリニックの神三矢医師によれば、「金縛りは睡眠障害のひとつで、医学的には睡眠麻痺といいます」とのこと。そのメカニズムはこうだ。
「人は寝ているとき、90分おきにレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返します。レム睡眠は脳は動いていて体が寝ている状態、ノンレム睡眠は脳が寝ていて体が起きている状態です。ところが、極度の疲労に陥っていたり、脳が興奮した状態だったりすると、このリズムが狂うことがあります。その結果、体が寝ているレム睡眠のときに目が覚めてしまうと、金縛りといわれる状態に陥ってしまうことがあるのです。目は動くけれど、随意筋(自分の意識で動かせる筋肉)を動かすことができず、パニックになって息が苦しくなったり、心拍数が高まってしまったりするのです」
では、人影など、何かよからぬものを見てしまうという人が多いのはなぜなのだろう。