1週間体験した 睡眠時無呼吸症候群「CPAP療法」の効果
SASで一番多いのは、空気の通り道である気道の一部が狭くなったり塞がったりして、呼吸が一時的に止まる「閉塞型」だ。この閉塞型の治療に使われるのがCPAPで、エアチューブを接続した鼻マスクを装着し、本体から適当な圧を加えた空気を送り込む。鼻から気道へ空気が送り込まれると気道が広がって通りがよくなり、無呼吸やいびきが改善される。
まずは、SASかどうかを調べるため、自宅で簡易型のPSG検査(終夜睡眠ポリグラフ検査)を行う。センサーキャップに人さし指を差し込み、手首に腕時計のような本体を装着して眠るだけ。起床したら装置を宅配便で送り返せば終了だ。後日、検査の結果を聞きに行くと、無呼吸と低呼吸の回数が1時間当たり59回もあることがわかった。診断では、1時間で5~15回なら軽症、15~30回で中等症、30回超が重症とされている。このまま放置していたらいつ死んでもおかしくない――。すぐにCPAPを始めることにした。
「CPAPは“相性”がピタッと合えば睡眠の質が劇的に改善されます。自分でもずっと使用していますが、初めて使った時は起床時の爽快感に驚いたほどです。ただ、マスクを装着するため、人によってはフィットせずにどうしても気になってしまったり、なんとなく息苦しい感じがして、いつまでも慣れないといった理由で断念されるケースが3割ほどあります。最初は違和感がありますが、慣れれば気にならなくなってくるので、まずはガマンして使ってみてください」(梶本院長)