アルツハイマー病が軽症のまま? てんかん薬にかかる期待

公開日: 更新日:

 認知症とてんかんの関連を示す研究発表はほかにもある。

「軽度認知障害(認知症の前段階)患者の調査で、認知機能低下と同時期にてんかんを起こしている」「アルツハイマー病のてんかんの有病率は2倍以上」「軽度認知障害にアミロイドβを減らすてんかん薬を投与すると認知機能改善」などだ。

「高齢者のてんかんには認知症が原因のものが多い。これについては以前から分かっていましたが、認知症と診断されても、てんかんの検査・治療はほぼ行われてきませんでした。一因として、高齢者のてんかんは“非痙攣性”が大半であることが挙げられます」

■抗認知症薬で対処できないアミロイドβを減少

 非痙攣性とは、痙攣がないタイプ。典型的症状は、数分間にわたって一点を見つめる、口をモグモグ動かす、指を突っ張らせるなど。意識障害、失語、まひなどが見られることもある。

「典型的な症状でも見つけづらいのですが、ほとんど症状が表れないケースも珍しくない。てんかんの専門医でも、診断しづらい」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  3. 3

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 4

    “路チュー”に続き所属タレントの書籍予約トラブル…STARTO社福田淳社長は「自分ファースト」!?

  5. 5

    巨人・田中将大 戻らぬ球威に焦りと不安…他球団スコアラー、評論家は厳しい指摘

  1. 6

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 7

    プーチンだけが丸儲け…米国&ウクライナ会談決裂にニンマリのロシアが描く青写真と警戒心

  3. 8

    注目される日銀の出口政策…次は時価約74兆円のETF(上場投資信託)の出番だ

  4. 9

    大阪万博「歯抜け開幕」ますます現実味…海外パビリオン完成たった6カ国、当日券導入“助け舟”の皮肉

  5. 10

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?