ノーベル賞学者の愛弟子はオートファジー論文引用世界1位
しかし、現時点では生体内でオートファジーの活性を測定する良い方法がないことや、オートファジーを活性化させる特異的な薬剤や方法が見つかっていないなどの課題がある。それらの基礎となる分子レベルでのオートファジーの理解も、まだ道半ばだ。水島教授らは、培養細胞や実験動物を使って基礎研究に集中している。
「病気とオートファジーの関係は、他にもクローン病やがんなど、国内外さまざまな研究機関で進められています。しかし、創薬や治療につなげるには、臨床医師や製薬会社など、もっと多くの方々にオートファジーの分野に参入してもらうことが大切だと考えています」
水島教授は「オートファジー研究会」の責任者を務め、年1回、門戸を開いた学術会議を開催しているという。
▽1991年東京医科歯科大学医学部卒後、同大学院修了。研修医を経験後、岡崎国立共同研究機構、(財)東京都医学研究機構などを経て、2012年から現職。〈所属学会〉日本生化学会、日本分子生物学会、日本細胞生物学会