お年寄りだけじゃない…餅が詰まりやすい人の特徴と対処法
■のどに詰まった異物を取る方法は2つ
では、どうすれば餅がのどに詰まる事故を防げるのか?
「最初からのみ込みやすいように餅を細かく切ること。良く噛んで食べること。餅を食べる前にはお茶や汁物などでのどを潤すこと、唾液をたくさん出せるように餅を食べる前にはおしゃべりをするなど口の準備運動をしておくことも大切です」
万一、お餅を食べているときに親指と人さし指でのどをつかむ仕草をするなど息苦しそうな動きが見られ、急に顔色が悪くなるなど窒息が疑われる状況が起きたら、直ちに119番通報し救急車を呼び、応急手当をすることだ。
「のどに詰まった異物を取る方法は2つあります。『腹部突き上げ法』と『背部叩打法』です。『腹部突き上げ法』は、窒息している人の後ろからウエスト付近に両手を回し、一方の手でへそを確認します。もう一方の手で握りこぶしを作り、親指側をへその上でみぞおちの下あたりに当てます。へそを確認した手で握りこぶしを作り、すばやく自分の手前上方に向かって圧迫するよう突き上げます。乳児や明らかに妊娠していると思われる女性、高度な肥満者には、『腹部突き上げ法』は行いません。異物が取り除けたとしても救急車が来たら隊員にその旨を話しましょう。『腹部突き上げ法』を実施した場合は、窒息している人の腹部の内臓を傷つけている場合があるからです。背部叩打法は、窒息している人の肩甲骨の真ん中あたりを手のひらで力強く叩く方法です」
せっかくのお正月、事故がないよう餅には十分注意することだ。