お米のデンプン成分が便秘解消や大腸がん予防に働きかける

公開日: 更新日:

 糖尿病を予防し、動脈硬化のリスクを下げ、子どものIQを上げる――。さまざまな研究で米を食べ続ける効用が明らかになってきた。最終回のテーマは、岐阜大学の早川享志教授が研究した腸内改善効果。米に含まれるデンプン成分が、便秘解消、大腸がん予防に働きかけるというから注目だ。

 米には多くのデンプンが含まれている。そのほとんどが、消化・吸収されると考えられてきたが、デンプンの中に、小腸での消化・吸収を免れて大腸に達するデンプン成分があることが分かってきた。

 早川教授が言う。

「それは消化抵抗性のデンプンとの意味合いからレジスタントスターチ(RS)と名付けられています。RSは消化されずに大腸に達するという点において食物繊維と似ています。食物繊維は水への溶解性の違いから不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がある。前者はウンチのかさを増やす役割があり、後者は腸内細菌のエサとなり短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、n―酪酸など)を大腸内でつくる働きがある。つまり、RSは食物繊維と同じような働きを持つデンプン成分で、なおかつ不溶性と水溶性の両方の特性を持っているのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」