ヒトパピローマウイルス感染症<4>「心配なのは子宮頸がん」
20歳から40歳までがピークとされる「子宮頚がん」は、原因の9割がヒトパピローマ感染といわれている。
近年急増している「子宮頚がん」は、子宮の入り口付近に発生し、パピローマウイルスと同様に、初期段階では症状がほとんどない。
しかし、病態が進行すると、月経時期でもないのに、性交時に出血し、おりものが増えたり、さらに重度になると下腹部、腰の痛み、尿や便に血が混じる症状を起こす。
厚労省の統計によると、毎年、1万人を超す女性が「子宮頚がん」に罹患し、二千数百人が亡くなっている。
「初期の段階なら治療も、1時間ほどの手術で終わるそうですが、“進行すると厄介ながんになり、最悪、妊娠もできなくなります”と説明されました。でもこのウイルスの感染は繰り返されるようで、その90%は、免疫作用で自然排除するようです。私はそれに期待をしているのですが……」(岡本さん)
岡本さんは一人娘で、老いた両親は一日も早い、孫の誕生を望んでいる。