新型コロナは血液型O型が感染も重症化もしにくい 最新発表
慢性代謝性酸血症などを伴う急性腎障害を起こした患者の割合もО型・B型の群は9%で、A型・AB型の群は32%と高かった。
ICU滞在期間の中央値は、O型・B型群が9日間だが、A型・AB型群は13・5日間と長かった。
同様な研究は、6月17日付の「New England Journal of Medicine」電子版にも掲載されている。イタリアとスペインで新型コロナにより集中治療室に入院した患者約1600人を対象に調べたところ、酸素吸入または人工呼吸器が必要になるリスクは、血液型A型で45%高く、O型では35%低いことが報告された。
■O型は血液が固まりにくい
「血液型で分かるなりやすい病気・なりにくい病気」(講談社・ブルーバックス)の著者で長浜バイオ大学医療情報学教授の永田宏氏が言う。
「今回の研究はこれを追試するもので、血液型のA型やAB型が新型コロナウイルスの感染の重症化要因であることを裏付けるものです。しかも、同じ米国血液学会誌『Blood Adv』には血液型と新型コロナに関する別の研究が掲載されています。それはデンマークで行われたPCR検査で陽性とされた人の割合と検査を受けなかった集団での血液型ごとの割合を比較したものです。それによると、検査で陽性だった7422人のうち、О型は38・4%なのに対して、同国で検査を受けていない220万人の中では、О型は41・7%を占めていました。一方、A型は陽性者の44・4%に対し、42・4%でした。つまり、О型はA型よりかかりにくいということを示しているのです」