ワクチンで重症化する人は抗体に特殊な糖鎖がついていない?

公開日: 更新日:

■「サイエンス誌」に注目の論文

 さらに興味深い報告がある。世界的権威のある「サイエンス誌」に2021年2月26日付で掲載された論文だ。オランダの研究所が投稿したもので、タイトルは「Afucosylated IgG characterizes enveloped viral responses & correlates with COVID-19 severity」。新型コロナウイルス(SARS-CoV2)に対する抗体の「フコシル化」の程度と重症度との相関を調べたもので、重症化している人ではフコシル化されていない抗体の比率が高まっていることを示した。

 抗体はタンパク質でできているが、実はその抗体に「糖鎖」というものがついている。タンパク質の機能は糖鎖の有無、種類によって異なることが知られている。抗体でもそれがあるというのだ。

 フコシル化とは、糖鎖修飾のひとつ。免疫機能や肺機能に重要であるのに加え、肺がん、肝がん、膵臓がんなど多くのがんで発現が上昇することがわかっている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動