著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

目指すは“断らない診療所”どんな患者でも最後まで寄り添う

公開日: 更新日:

 私たちは日頃から、病院、訪問看護ステーション、地域包括ステーション、居宅介護支援事務所、地域包括センター、その他施設やケアマネジャーなど多くの業種や職種の方々と連携し、保険診療を一体となって支えています。

 特に重要なのは、総合病院と同等の質の高い医療を、在宅でも提供するということであり、それが地域の方々の安心につながると考えています。

 患者さんの中には、入院生活に馴染めないなどさまざまな理由で、在宅医療に切り替える方が少なくありません。そういった方々にとっても最後の砦であり、そのための一丁目一番地ともいえるものが私たちの目指す“断らない診療所”です。すべての患者さんを断らずに受け入れて最後まで寄り添うという考え方ですが、実際にそれを行うのは、言葉で言うほど簡単ではありません。ですがこの「断らない」という姿勢の継続が、その地域におけるインフラとしての価値を高めると考えます。

 以前にもこんな患者さんがいました。

 その患者さんは55歳の独居男性で、2型糖尿病、糖尿病の合併症による末期腎不全、透析困難症、閉塞性動脈硬化症などたくさんの病気を抱えていました。もともと関西の旧家の地主の家の生まれで、ご自身も若くして3軒もの店舗を切り盛りするオーナー料理人でしたが、病気療養で若いうちから引退し、やがては入院のため上京。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  2. 2

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  3. 3

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  4. 4

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  5. 5

    “年収2億円以下”マツコ・デラックスが大女優の事務所に電撃移籍? 事務所社長の“使い込み疑惑”にショック

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…

  3. 8

    日本にむしろ逆風…卓球王国中国で相次ぐトップ選手の世界ランキング離脱と進む世代交代

  4. 9

    「(来季の去就は)マコト以外は全員白紙や!」星野監督が全員の前で放った言葉を意気に感じた

  5. 10

    迷走するワークマン…プロ向けに回帰も業界では地位低下、業績回復には厳しい道のり