著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

【顔面神経麻痺】頭痛から数日後に左目が閉じられなくなり…

公開日: 更新日:

 前回、末梢(まっしょう)性顔面神経麻痺(まひ)である「ベル麻痺」と「ラムゼイ・ハント症候群(ハント症候群)」について簡単に触れました。今回は私の体験を詳しくお話しします。

 昨年、私が発症したのはハント症候群でした。ベル麻痺の自然治癒が7割であるのに対し、ハント症候群の自然治癒は3割程度、麻痺が残存する可能性が高い点がベル麻痺と大きく異なります。

 また、回復途中から病的共同運動(閉眼時に口が動く、あるいは口を動かすと同時に目が閉じる)や、患側=障害のある側の拘縮(いわゆるヒョットコ顔)が著明になり、麻痺そのものに加えてこれらの後遺症と一生付き合わなければならなくなる可能性も高いとされています。顔面神経自体の変性は発症後も進行を続け、7~10日で完成し、この時点で麻痺の予後が決まるといわれています。

 私の場合、頭痛が最初の症状でした。その後、痛みが耳に限局して表れ、最初の頭痛から3日後くらいに耳から頬あたりの帯状疱疹(ほうしん)が認められたことで、抗ウイルス薬「バラシクロビル」の投与を開始。最初の頭痛から6日後くらいに左まぶたが閉じにくい症状が発生し、急速に顔面麻痺が進行したため、神経の炎症や浮腫を取り除くための経口ステロイド薬「プレドニゾロン」の投与をスタートしました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    泉ピン子が終活をやめたワケ「渡る世間は(水原)一平ばかり!」スペシャルインタビュー

  3. 3

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された

  4. 4

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在

  5. 5

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  1. 6

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  2. 7

    イスラエルにあなたの年金が流れていく…厚労省「ジェノサイド加担投資」引き揚げ“断固拒否”の不可解

  3. 8

    坂本花織の世界選手権66年ぶり4連覇に立ちはだかる…国際スケート連盟の「反トランプ感情」

  4. 9

    カーリング日本女子が到底真似できない中国の「トンデモ強化策」…世界選手権では明暗クッキリ

  5. 10

    公表された重点施策で露呈…JR東海の株価低迷と時代遅れの収益構造