虫歯はチーズで予防できる!WHO報告書で「エビデンスはほぼ確実」
「これほど多いカルシウムやリン酸が、チーズを食べることでイオンとなって口の中に拡散され、再石灰化が“強固”に行われるのです。カルシウムが多い食品はほかにもありますが、カルシウムとリン酸の結合が緩くないとイオンが放出されない。そして、カルシウムの含有量が多く、かつチーズほどカルシウムとリン酸の結合が緩い食品は、そうありません」
チーズの中でも特に、チェダー、パルメザン、エメンタール、ゴーダといったハードチーズやセミハードチーズが、カルシウムとリン酸の量が非常に多い。しかしチーズなら種類を気にせず、なんでもOKとのこと。
チーズの虫歯予防に関する研究は数多い。たとえば、毎日2回、4週間ショ糖液を含み虫歯になりやすくした状況で、チーズ14グラムを噛んだ群とそうでない群で比較すると、噛んだ群で再石灰化が有意に促進された。10%ショ糖液洗口とチーズ摂取を組み合わせた研究では、ショ糖液洗口だけでは歯垢pHが脱灰を誘発するレベル4.3まで低下したのに対し、チーズを食べた後にショ糖液洗口をすると虫歯を誘発しないレベル6.5で止まった。