“まるで麺”の豆腐干絲とそうめんカボチャを一緒にいただく
野菜を中心とした中国の郷土料理がいただける「蓮香」(東京・白金台)では、最初に季節の食材を使った前菜が供される。その日は、「初物サンマのプーアール茶スモーク」「ししとう 台湾小魚 豆鼓田舎風炒め」「千両ナスの冷製 怪味ソース掛け」「大まさり塩水煮 木姜子風味」「細切り豆腐 そうめんカボチャ 葱油風味」だった。
“細切り豆腐(豆腐干絲)”は、圧力をかけて水分を抜いた豆腐を軽く乾燥させ、麺状に細切りにしたもので、中国や台湾で日常的に食べられる食材。私の大好物だ。メニューで見かければ、必ずと言っていいほど頼む。日本だと、中国食材を専門に扱う店で買うことができる。
よくある調理は、細切りにしたニンジンやセロリ、キュウリなどと一緒にゴマ油と塩で味付け、香菜を散らしたもの。中華料理にあまり詳しくない友人などは「麺?」と首をかしげる。一口食べても「もとは豆腐」と気づかない場合がほとんど。しかし共通しているのは、「えーっ、何これ、すごくおいしい~!」という感激の声。高タンパク質、低カロリーと伝えると、一層喜んでくれる。