米国9万人調査 トランスジェンダーの5割が「差別を恐れて引っ越し検討」
米国で発表されたトランスジェンダー調査が、差別や偏見の対象になりやすいトランスの人々の内面に踏み込んだ内容として、話題を呼んでいます。
調査を行ったナショナルセンタ・フォー・トランスジェンダー・イクイティ(NCTE)は、米国最大のトランスジェンダーの人権保護団体です。
質問に回答した9万2000人のうち、8万4000人が18歳以上の成人、8000人が16歳と17歳。成人解答者の6割はトランスジェンダー(生まれた時に医師による割り当てられた性と、自認する性が逆の人)、4割がノンバイナリー(どちらの性にも当てはまらないと自覚する人)でした。
まず目立ったのは、性的少数者であるために受けた差別や虐待です。
過去1年間に医療機関を受診した成人のうち、5割近くがトランスジェンダーであることを理由に、医療を拒否されたり、乱暴な扱いを受けた経験があります。
またトランスであることを公表した8割が、学校の嫌がらせ、身体的攻撃、ネット上のいじめ、性自認に合ったトイレや更衣室の使用を拒否されるなどの虐待を経験しました。