著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【焼き芋】寒い季節に欠かせないスーパーフード…おいしさの秘密は「デンプンの糖化」

公開日: 更新日:

 多くの健康効果も報告され、その代表的なものに食物繊維の豊富さがあります。焼き芋1本(約200グラム)には食物繊維が約5グラム含まれており、腸内環境を整えるのに役立ちます。また、ペクチンという水溶性食物繊維が血糖値の急上昇を防ぐ作用があり、2型糖尿病予防に役立つと報告されています。

 さらに、免疫機能を高め、風邪の予防に効果的なビタミンCや体内のナトリウム排出を助けるカリウムなども豊富です。ビタミンCは加熱に強いですし、カリウムは加熱で水に溶け出しやすいものの焼き芋のように水を使わない調理法なら損失が少ないので調理法としては◎。

 また、さつまいもは低GL食品で、血糖値が緩やかに上昇するのでインスリンの出方もゆっくり。体内時計をリセットしにくい夜向きの食材とも言われています。ただ、やはり糖質の多い夕食は睡眠の質にも影響するため、甘い焼き芋として食べるのであれば夕食の4~2時間前のおやつとして先に食べてしまうのがおすすめ。焼き芋200キロカロリー分を先に食べておくことで、夕食の血糖値を抑制できたという結果があるからです。

 これからの寒い季節にぜひ取り入れたい伝統的なスーパーフードですね。

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