「一か八か。避妊なしの一夜で授かり婚したのですが…」結婚生活の終焉を恐れる38歳女性【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】

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コクハク

38歳、授かり婚6年目の深い悩み

 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。

【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】

 優香さん(仮名)は、4歳年下の夫・カズトさん(仮名)と授かり婚をし、娘と夫、3人で暮らす38歳。今年で結婚6年目を迎えたそうです。

 ところが表面上は幸せに見える関係でも、優香さんには深い悩みがあるそうで…。

「ズバリ、妊娠以来ずっとレスですし、夫婦仲には深刻な取り決めがあるんです。というのも、娘を妊娠したときに私たちは既に関係が冷えていて。

 だけどどうしても結婚をしたかった私は、当時彼氏だった夫に『一か八かで避妊なしでしてみて、妊娠したら腹をくくって結婚して!』とお願いをしたら、まさかの妊娠に至ったという経緯がありまして…」

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諦めて結婚してくれたけれど

 話しにくそうに、当時の話をポツポツと口にし始めた優香さん。

 自分から「賭け」を申し出た結果として今があると理解はしつつも、妊娠、出産、子育て…と順調に見える生活の裏で、常に夫婦仲が冷え切っている問題を抱えてきました。

「夫も、まさか1回で妊娠するとは思っていなかったみたいで『これも運命かな』と諦めた様子で結婚に応じてくれました。

 だけど当時からはっきりと『ごめんだけど、君への愛情は消えちゃっているから、どこまで頑張れるかはわからない』と言われてきましたし、今のところは大きな問題もなく“夫婦”や“家族”ができているけれど、この先もずっと安定した生活があるとは思えなくて…。

 いつも不安を抱えながら生活をしています」

浮気を容認してしまった過去

 夫婦ともに「子どもへの責任」は強く感じているそうで、夫も子育てには協力的とのこと。

 しかし夫の機嫌が良さそうなときに、優香さんから「私のこと、少しは好きになってくれた?」と尋ねても「うーん…」という歯切れの悪い返事しか返ってこないと続けます。

「正直、このまま夫と一緒にいた先に“離婚”ってことになれば、私はキャリアもないし路頭に迷いそうで、それが怖いんです。今のまま夫に生活の面倒を見てもらえれば安心だけど、私への愛情がないのにいつまで続くかなって思っちゃいます。

 それに、私が懇願して結婚をすることになったときに『もしかしたら他に好きな女性ができてしまうかもしれないけれど、それでもいいの?』って夫から聞かれて『家庭に影響が出ないなら、構わない』って言ってしまった過去もあるので…。

 夫が浮気をしていても責めにくいっていうのもあるんです」

ひとりで生きていく自信がない

 結婚後は正社員での仕事を辞め、フリーランスとしてたまにゆるゆると仕事をする程度という優香さん。そのため今後、離婚となってもひとりで生きていく自信がないと言います。

「自分から強く望んだ結婚ですけど、虚しいし不安だし、まったく幸せを感じられないまま6年も経ってしまいました。

 周囲では離婚をする友達も増えてきていて、でもみんな結婚をしながらもちゃんとキャリアを積んできた子ばかり。

 私もちゃんとキャリアを積んでくれば、こんなふうに不安にならなかったのかもしれないなって思うけど、今さらって感じだし、何をどうしたらいいのかわかりません。

 夫はたぶん浮気をしていて、だけど私との約束通りに家庭に影響を出さないようにしているんだろうなって感じがするし、本当にこのまま夫婦を続けているのかすごく不安です」

  ◇  ◇  ◇

 夫の浮気に対して、“妻”としての立場から法律的に責めることはできても、それをすればすぐに夫婦関係は崩壊するとわかっていると話す優香さん。

 では、夫であるカズトさんは現状、そして夫婦の未来についてどう考えているのでしょうか。次回に続きます。

(並木まき/ライター・エディター)

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