無死満塁でも動じず粘って白星 日ハム大谷が持つ“不動心”
右ふくらはぎがつって5回3分の2で降板したとはいえ、07年のダルビッシュ超えとなる高卒3年目の開幕投手として白星を挙げたのが日本ハムの大谷翔平(20)だ。
試合後の本人が「開幕戦で緊張した。最初はどうしようもないピッチングだった」と振り返ったように、序盤、制球が定まらない。二回、2連続四球と野選で無死満塁のピンチを招き、犠飛で先制を許した。
が、そこから粘った。中盤にかけて最速159キロのストレートが決まるようになり、打たれた安打は3本。うち2本は右足に変調を来した六回に許したものだった。
キャンプ中、開幕投手に指名されながら、オープン戦は終盤2試合続けて大乱調。大役を目前にしてフツーの若手なら慌てるし、あたふたするところだ。大谷はしかし、「去年より技術をステップアップさせる過程で多少、ズレがあるだけ。フォームを直す作業はしない」とまるで動じなかった。
「フォームはいじらないという言葉を聞いて、首脳陣は安心したそうです」
と、OBのひとりがこう続ける。