ビーチW杯予選カタール戦直前 ラモス監督「SF以降見据え」
■イランはアジア最大のライバル
ともあれ「ビーチサッカーを支えてくれる人への恩返しのためにも一生懸命に頑張りたい。日本代表として戦うということは毎日、毎日が戦争だと思っている。ホント死ぬ気で戦うよ」とラモス監督。砂の上では、常に勝負師に徹している指揮官だが、宿泊先のホテルでイラン代表を率いるマルコス・オタビオ監督と会った時には、屈託のない笑顔を振りまいた。
「ビーチサッカー世界選手権がW杯となった2005年大会の前から知り合いだった。出会いの日から互いにリスペクトし合い、アジアで最大のライバルとして尊重し合う仲は、今までまったく変わらない」(ラモス監督)
日本とイランが、アジアのビーチサッカーを強力にけん引してきた。このことに異を唱える人は少ないだろう。
ラモス監督が母国に乗り込んだ05年のW杯ブラジル大会。素晴らしい戦いぶりでベスト4に入った。そして2017年W杯バハマ大会ではイランが3位に入った。ラモス監督がこう続ける。
「イランは11人サッカーでもそうだが、フィジカルも強いし、ボール扱いも上手い。オタビオ監督は、もう何年も前からイランのビーチサッカーに関わり、イラン人選手たちにブラジルならではのアイデア、勝つための戦術、さらにサッカーを楽しむ心などを伝えた。それからイランのビーチサッカーは一気に強くなった。オタビオ監督は『ビーチサッカー界によく帰ってきてくれたな」と言ってくれた。いつかW杯本大会の決勝の舞台でイランと日本が戦うことを夢を見ている。夢と言ったが、実現不可能な夢とは思っていない。近い将来、W杯という特別な場所で日本とイランが、世界一を掛けて戦う日がやって来ることを信じながら、アジアのビーチサッカーのレベルアップのために頑張りたい」