「青森縄文王国」新潮社編
その他、縄文土器の代名詞のような火炎土器とは対照的な静謐(せいひつ)で洗練されたデザインの「深鉢形土器」(八戸市風張1遺跡)、まるで現代作家の作品のようにモダンな「壺形土器」(青鹿長根遺跡)、男女性器をかたどっていると思われるがその正確な意図も用途も分からない「不明石製品」(西長根遺跡)、そしてお馴染みの遮光器土偶をはじめとするユニークな土偶の数々まで。
縄文人というアーティストによる作品集のような見応え。はるか遠く、異次元の人のようだった彼らが身近に感じられるおすすめ本。
(新潮社 1600円)