「スノーデン、監視社会の恐怖を語る」小笠原みどり氏

公開日: 更新日:

 2013年、米国国家安全保障局(NSA)元局員、エドワード・スノーデンの暴露に世界が驚愕した。

 同年6月、米ワシントン・ポスト紙や英ガーディアン紙が相次いで、NSAが、米アップルやグーグル、フェイスブックなど大手IT企業のネットサーバーに直接アクセスし、ユーザーのデータを収集していると報道。数日後には、スノーデン自らがリークしたことを顔出し実名で公開した。

 本書は、現在もスパイ防止法違反に問われ、ロシアのモスクワで亡命生活を送るスノーデンに、日本人ジャーナリストとしてはじめて独占インタビューを行った全記録。同時に著者が17年にわたる取材・研究で積み上げてきた監視社会の実態を明らかにした警告の書でもある。

「日本ではあまり報じられていませんが、スノーデン氏の暴露の後も、ガーディアンなど英字メディアではずっと彼のもたらした膨大な文書をもとにスクープが続いています。例えば、NSAが日本を含めた38カ国の大使館に対し盗聴を行っていたこと、3・11の東日本大震災で太平洋横断ケーブルが損傷し、一部の情報収集が約5カ月滞ったことなど、米国の諜報活動の実態が相次いで報道されています」

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭