上田昭夫さんを蝕んだ難病「アミロイドーシス」ってなに?

公開日: 更新日:

 慶大ラグビー部の元監督で、フジテレビに入社しスポーツキャスターを務めた上田昭夫氏(62)が亡くなった。病名は「アミロイドーシス」。初めて聞いた人も少なくないだろう。

 アミロイドーシスはアミロイドというナイロンに似た繊維状の異常タンパク質が臓器に沈着して臓器障害を起こす病気。ひとつの臓器にしか沈着しない「限局性」と、同時にあちこちの臓器に沈着する「全身性」に分けられる。後者の全身性は治療が困難な難病のため、今年1月に医療費に補助金が支給される難病・特定疾患に指定された。

 どんな病気なのか。厚生労働省アミロイドーシス調査研究班班長の安東由喜雄氏(熊本大大学院教授)に解説してもらった。

「亡くなった上田さんは全身性アミロイドーシスだったと思われます。この病気は50年前からありますが、患者さんが少ないので一般に知られておらず、原因も不明です。発症すると心臓や腎臓、胃、腸、末梢神経など複数の臓器に障害を及ぼします。心臓がポンプ機能を失って収縮しなくなったり、腎臓が老廃物を排泄できず、体が弱っていくような症状です。罹患後の平均寿命はわずか13カ月。最近は治療技術が進みましたが、それでも2年ほどです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」