著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

チョコが心臓病予防になるって本当?

公開日: 更新日:

「チョコレートが心臓病の予防に効果があるかもしれない」という研究はこれまでにも複数報告されています。チョコレートの原料であるカカオにはカカオフラバノールという物質が含まれています。このカカオフラバノールには血圧を下げる効果、抗炎症作用や抗酸化作用があることが知られており、それが心臓病の予防につながるのではないか、というのです。

 2011年8月にはイギリス医師会誌にもチョコレートの摂取と心臓病の関連を検討した論文が掲載されました。この報告は、それまでに報告されていた7つの観察研究の結果を統合解析(メタ分析)した論文で、25~93歳の11万4009人が解析対象となりました。

 その結果、チョコレートの摂取が多い人は、低い人に比べて、心臓病のリスクが37%、脳卒中のリスクが29%、統計的にも有意に少ないことが示されました。また、この解析に含まれた7研究のうち、日本人を対象にチョコレートと糖尿病発症を検討した報告が1研究あり、チョコレートの摂取が多いと、特に男性で「糖尿病の発症が少ない可能性」が示唆されています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  2. 2

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 3

    「終わらない兵庫県知事選」の行方…新たな公選法違反疑惑浮上で捜査機関が動く“Xデー”は

  4. 4

    楽天・田中将大は今や球団の「厄介者」…大幅負け越し&パワハラ関与疑惑に年俸2億円超ダウン

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    斎藤元彦知事が百条委トンズラで大誤算!公選法違反疑惑に“逃げの答弁”連発も「事前収賄罪」の可能性

  2. 7

    楽天・田中将大に囁かれていた「移籍説」…実力も素行も問題視されるレジェンドの哀れ

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    エースの留年が影響か?昨夏王者・慶応まさかの県大会16強敗退…文武両道に特別扱い一切なし

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇