みかんにリスク低下成分 糖尿病・脂肪肝予防は冬が好機
健康診断で「糖尿病や脂肪肝」の疑いを指摘された人に朗報だ。10~2月のシーズン中にみかんを毎日3~4個食べるだけで、糖尿病や非アルコール性の肝機能異常の発症リスクが下がるという。
研究をまとめた国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹茶業研究部門カンキツ研究領域カンキツ流通利用・機能性ユニット長の杉浦実氏に聞いた。
「30~79歳の男女1073人(男3割、女7割)の追跡調査を10年間、続けています。温州みかんシーズンの摂取量と生活習慣病の因果関係を調べる研究で、その結果、みかんをたくさん食べる人は、糖尿病や非アルコール性の肝機能異常の発症リスクが低いことがわかったのです」
研究はみかんの消費量日本一の静岡県三ケ日町の住民を対象に行われている。
住民のほとんどがみかん農家で、「(商品である)みかんはまったく食べない」という人から、「毎日10個以上食べる」という人まで摂取量に幅がある。観察研究にピッタリだという。
■β―クリプトキサンチン濃度がオレンジの10倍