肺がん根治目指す 初の免疫チェックポイント阻害剤が登場

公開日: 更新日:

■Ⅲ期の非小細胞肺がんを対象

 免疫チェックポイント阻害剤は、抗CTLA―4抗体の「ヤーボイ」を皮切りに、抗PD―1抗体の「オプジーボ」と「キイトルーダ」が発売され、今年4月からは抗PD―L1抗体の「テセントリク」が加わった。ヤーボイを除く3剤はⅣ期の非小細胞肺がんも対象にしているが、イミフィンジは同じ非小細胞がんでも少し違う。国際医療福祉大学病院内科学の一石英一郎教授が言う。

「イミフィンジの最大の特徴は、抗がん剤や放射線治療を終えたⅢ期の非小細胞肺がんを対象にしている点です。Ⅲ期の非小細胞肺がんは、放射線療法と抗がん剤を使った化学療法が標準治療ですが、ここ20~30年はほとんど治療法に進歩はありませんでした。その意味でこの承認は画期的なことであり、早いステージで幅広い適応がなされることにより、今後のがん治療においてより多くの方に効果が期待できるようになってくる可能性があるのです」

 一般に後で発売される薬は最初に認可された薬より厳しい審査基準や臨床試験を経て承認されることが多い。それらをクリアしたイミフィンジは、従来の免疫チェックポイント阻害剤と同等以上の期待がかかるのは当然だ。新薬はどのようにしてがんを抑えるのか?

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇