更年期女性にホルモン補充療法 気になる乳がんリスクは?

公開日: 更新日:

「一方、湘南記念病院には、『HRTを受ける人はマンモグラフィー(マンモ)と超音波の乳がん検診が必須』とする提携クリニックがあり、HRT経験者が多数集まる。それによって、今回の調査が可能になりました」

 土井医師は、過去5年間の乳がん検診受診者を対象に調査を実施。対象人数は2966人。HRT歴がある人は811人で、27.3%を占めた。前出の埼玉医大の調査は全国7施設の共同研究で、HRT歴の比率は7.4%。湘南記念病院1施設でHRT歴27.3%というのは、いかに多いかが分かるだろう。

■マンモグラフィーと超音波検査を毎年受けることが大前提

 土井医師の調査で明らかになった結果は、次の3つだ。

①HRTが長期に及ぶと「高濃度乳腺」の比率が高くなる。高濃度乳腺とは、マンモで発見しづらいタイプの乳腺組織で、乳がんの発症リスクをやや上げる。

②HRT歴群の73%は継続5年以上であり、“長期”とは5年以上。


③乳がんの発症リスクをやや上げるものの、HRTをきっかけにマンモと超音波を毎年受ければ、乳がんの発見のチャンスが増え、乳がんの早期発見につながる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…