医師が提言 寝たきりなし「ピンピンコロリ」の理想と現実
年を取ってお金がないという人もいるが、その場合は、国や自治体に堂々と頼ればいいと名郷院長は言う。
「日本国民は憲法により健康的で文化的な必要最低限な生活を保障されています。長い間しっかり働き、真面目に税金を納めるなど、義務を果たし、国に尽くしてきた高齢者はそれをもっと主張していいのではないでしょうか。人生には運・不運があり、不運にもお金を残せなかった高齢者もおられると思います。そういう人は恥じることなく生活保護制度など公的支援を求めればいいと私は思います。国や自治体はそうした高齢者に報いる義務がある。働いて税金を納めている間だけ生活を保障してやる、なんてことではないと思います」
健康に生きることは大切だが、人生は、そのためだけにあるのではない。
老後の生活で真剣に考えるべきは、「自分は何のために生まれてきたのか?」ではなかろうか。