変わったのは腹腔鏡手術に関するものです。初版ではステージ0~Ⅰの結腸がん(大腸のうち直腸を除く部分のがん)が適応でした。それが第2版(09年)では、がんの部位や進行度、患者の状態などに加え「術者の経験、技量を考慮して適応を決定する」に変わり、現在に至っています。ただ開腹手術よりも治療効果が優れているというエビデンスが不足しているため、推奨度は2(弱く推奨:19年版)になっています。
とはいえ17年の統計によれば、結腸がんの約64%、直腸がんの約66%が腹腔鏡手術でしたから、すでに標準治療のひとつになっていると言っていいでしょう。