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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

大腸がん<1>0期内視鏡は2cm未満対象から「大きさ不問」へ

公開日: 更新日:

 大腸がん治療の中心は手術ですが、進行度(ステージ)と手術適応の関係が重要です。しかし、それについてはすでに確立されているため、初版と最新版で大きな違いはありません。

 ステージ0(がんが大腸の粘膜層にとどまっている状態)なら、内視鏡治療が可能です。

 お尻から内視鏡を入れ、先端から特殊な器具を出して、がんを粘膜ごと切り取るのです。体への負担が少なく、2~3日の短期入院で済みますし、術後の再発などの心配は、ほとんどありません。

 初版から第3版(10年)までは、がんの長径が2センチ未満という条件が付いており、それを超えるものは大腸の部分切除が推奨されていました。

 それが第4版(14年)以降、大きさは問わないと書き換えられました。技術の進歩が、大きながんの切除を可能にしたのです。

 ステージⅠ~Ⅲは手術の対象になります。腫瘍から前後10センチずつマージンを取って切除するのが基本です。

 ステージⅣ(他臓器転移がある)でも、可能な限り手術するのが標準治療になっています。原発巣が切除可能であれば、まずそれを切除し、さらに転移巣も可能なら、そちらも切り取ります。あるいは、現状では手術不可でも、抗がん剤で小さくしてから切り取ることも行われています。この手術方針は、ガイドラインの初版以来、変わっていません。

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