著者のコラム一覧
東丸貴信東邦大学名誉教授、平成横浜病院健診センター長

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

日本独自データから見る新型コロナ「第1波」「第2波」の実像

公開日: 更新日:

 第1波の中等症以下の49歳以下の死亡率は0・2%以下、重症では5・6%に上がったが、第2波では重症例を含んでも皆無だった。50~69歳では中等症での1・1%に対して、ゼロ。重症では10・9%対1・4%である。ただ第2波でも、70歳以上の重症では、死亡率は20・8%だった。

 研究グループは、2020年5月31日までに登録された2638例を対象に死亡に関わる要因を分析していたが、高齢、男性、喫煙歴があると重症化しやすく、心不全、心臓血管病、呼吸器疾患などの持病も重症化につながる傾向があった。

 今回のより多くの症例を集めた研究では、入院時に重症で死亡したのは以下の持病の人だった。

▽腎機能障害がある人では44%
▽心臓の持病がある人では40・5%
▽脳血管障害がある人では39・5%

 一方、肥満の人は、入院時に症状が重いと34・9%の人がさらに重症化していたが、死亡したのは9・6%、高脂血症の人では、さらに重症化したのは34・4%だったのに対し、死亡は16・1%と、重症化しても、持病のある人に比べて死に至る割合が低くなっていた。

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