標準体重でも、痩せていてもコレステロールが高い人がいる
現在52歳の都内在住の男性もそのひとり。テニスを日常的にしていて、ほっそり引き締まった体形ですが、LDLコレステロールが高め。ギリギリ基準値内にとどまっている……という状態が何年も続いており、定期的に検査を受けに病院へ来ています。
この男性は、自宅での食事内容には気をつけているものの、お酒が好きで、外食も多く、外で食べるときは脂肪の多い食事になりがち。LDLコレステロール以外の数値(中性脂肪、血糖、血圧)は基準値内を保っているので高コレステロールの薬を服用するところまでいっていませんが、今後は分かりません。
男性には、体内のLDLコレステロールを増やす作用のあるバターやチーズ、赤身の肉、ベーコン、ハムなど動物性の脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸を、自宅で食事をするときはあまり取りすぎないように、というアドバイスをしています。
LDLコレステロールは、実は体質との関係も大きい。痩せていても、運動していても、食事に気をつけていても、体質でLDLコレステロールが高くなりやすい人がいるのです。「薬は飲まずに生活習慣改善で数値を下げたい」という人がいますが、数値が高すぎる場合、生活習慣改善だけでなんとかするのは難しいかもしれません。薬を取り入れ、もちろん運動や食事療法も加えて、LDLコレステロールをちょうどよい基準に保つ必要があります。