有効性9割超「mRNAワクチン」はどこまで期待していいのか
ただし、そんな利点が同時に最大の課題になるという。
「分解されやすいということは、mRNAは扱いが難しく品質が劣化しやすいということです。今回のワクチンは投与する直前までマイナス70度以下の温度を保つ必要があるとされていて、輸送や保管の体制を整えなければなりません。そこまで低い温度を維持するには、液体窒素で満たした保管容器も必要で、莫大なコストがかかるでしょう。そうした設備やノウハウがない一般的なクリニックや病院で、広くワクチンが使えるようになるには高いハードルがあるといえます」
まだまだ時間がかかりそうだ。