セックスの運動強度は心臓が壊れるくらい激しいものなのか
セックスは、どれくらいの運動に相当するのでしょうか。医師から「心臓が悪い」と言われている人の中には、不安に思っている人もいることでしょう。心疾患の病態や程度は患者さんによってさまざまですので、「セックスをしてもいいか」は担当の医師にきちんと聞いた方がいいでしょう。
ただ、セックスにどれくらいの運動強度があるかは、ある程度分かっています。運動強度は、体重1キログラム当たりに取り込まれる酸素量が指標とされますが、それでは分かりづらいので「METs(メッツ)」という単位で表します。メッツは、安静時の酸素摂取量3.5ミリリットル/キログラム/分を「1」としたときに、その運動で何倍のエネルギーを消費できたかを示しています。
たとえば、横になったり座って楽にしている状態は「1メッツ」です。座って食事やデスクワークは「1.5メッツ」、料理、着替え、洗面などは「2メッツ」、ウオーキングや掃除は「3メッツ」、卓球やラジオ体操第1は「4メッツ」、ゴルフ(クラブを担いで運ぶ)は「4.3メッツ」、テニス(ダブルス)やラジオ体操第2は「4.5メッツ」、野球やソフトボールは「5メッツ」となります。