古谷彰子
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古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

受験本番直前!脳の活性化と食事の関係 ベストな状態を目指す

公開日: 更新日:

 さらに、脳の働きを改善するため特に注目されているもののひとつに「脂質」があります。米国のレッサー医学博士は、「神経細胞は主にオメガ3脂肪酸で作られているが、体内では作られないため、食事で積極的に取る必要がある」というほどです。オメガ3脂肪酸とはDHA、EPAなどの油脂です。サバ、イワシ、アジなどの青魚やマグロに多く含まれていて、エネルギー源や身体の構成成分となるほか、血中の中性脂肪やコレステロールの量の調節を助ける働きもあります。特にDHA、EPAは酸化しやすいので、抗酸化作用のある色の濃い緑黄色野菜と一緒に食べるのが良いでしょう。

 また、大豆、チーズ、卵黄、ゴマ油、ナッツ類などに含まれる「レシチン」は脳の神経伝達をスムーズにしてくれる働きがあるので、記憶力や集中力に関わります。大豆は、豆腐、みそ、枝豆なども含まれるので、比較的取り入れやすい食材ではないでしょうか。

 その他、豚肉、タラコ、レバーなどに豊富なビタミンB群、果物に豊富なビタミンCはストレスによって消費してしまう栄養素なので、この時期は意識して取ることも大切です。

 そして、脳や神経細胞が適切に機能するためには十分な「水」も必要です。私たちの身体の約6割は水で出来ていますので、パフォーマンスを最大限に発揮するためにもこまめな水分補給を心がけてみてください。(おわり)

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