もし自分が認知症になったら…どこまで自覚できるのか?
しかしまれに認知症を自覚できるケースもあります。
アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症のような進行性の認知症ではなく、脳梗塞が原因の「血管性認知症」では、初期には記憶障害の出現は少ないため、ヒントを与えると思い出せるケースが多く、自覚できる方もいます。
認知症の前段階といわれる「軽度認知障害(MCI)」も無気力になったり、物忘れが症状になります。
自身で忘れっぽくなったと自覚できますし、この時点で治療を始めれば進行を遅らせることができます。
もっとも、「軽度の認知症」の患者さんの場合、自覚ができる方もいる分、ご家族の配慮が大事になります。本人に「認知症なんだから」と言って責めたり、なんとか改善させようと数学や漢字ドリルをさせる方がいますが、患者さん本人のストレスとなり、急激に認知症が進行してしまうことがあるのです。