脳ドックで無症候性脳梗塞が発覚 これを機に禁煙外来へ
しかし放置していいわけではなく、小さな脳梗塞が増えることで血管性認知症につながる可能性があります。また、本格的な脳梗塞や脳出血を招く危険があります。
無症候性脳梗塞の危険因子は、高血圧、糖尿病、脂質異常症、慢性腎臓病、過度の飲酒、運動不足、喫煙、肥満、ストレス、家族歴など。
中でも高血圧は関連が高いといわれています。60年以上にわたり生活習慣の疫学調査を行っている久山町研究では、脳出血を除く全剖検例の12.9%に無症候性脳梗塞が認められ、その86.1%が高血圧が長く続いたために脳の中を走る穿通枝という細い血管が詰まったタイプの無症候性脳梗塞(ラクナ梗塞)でした。
無症候性脳梗塞の治療は、危険因子の管理が最も重要。状態によっては血液をサラサラにする薬を使うこともあります。
男性は、すでに高血圧の治療を受けていましたが、たばこだけはやめられず、主治医から何度も注意を受けていました。
しかし脳ドックで無症候性脳梗塞が見つかったことを機に、禁煙外来を受診し、禁煙に踏み切ったそうです。この男性の場合も、無症候性脳梗塞の発見が将来の血管性認知症リスク低下につながったと言えるでしょう。