長く病院とは無縁だが急に体調を崩し慌てて「在宅」を開始するケースも
「血液検査で肝臓が悪いとか貧血があるとかはわかります。ただ、病院で画像検査での精査はした方がいいかもしれないですね」(私)
「そうですよね」(妻)
「今のこの状態なら、奥さまが付き添ってどこかの病院に行き、検査を受けて、そのまま入院した方がいいかと思うんですが」(私)
「そうですか」(妻)
「今、病院に確認してもらっているんですけど、入院が必ずできるわけではないので、そこはご了承ください」(私)
「わかりました」(妻)
結果、この患者さんは3日後に症状が急変したため救急搬送され、精密検査を受け、ひとまず入院となりました。もちろん患者さんの要望があれば、この続きの医療も私たちの方で引き受ける準備をした上でのことでした。
患者さんの緊急度に合わせ、柔軟に病院との連携を生かし、時に患者さんにとってベストな状況を考え、提案アドバイスすることもまた、セーフティーネットとしての在宅医療の役割なのです。