要介護認定を受けたものの本人が拒否したら家族はどうするべきか
要介護認定を受けると、所得にもよりますが、1割負担額でデイサービスに通えます。通所してもらうと毎日介護をしている家族の負担は減りますが、本人は嫌がるケースがほとんどです。認知症の方は認知機能の低下によって前日の行動を思い出せません。そのため、デイサービスに通っていること自体を忘れてしまい、なぜ行かなければならないのか分からず、知らない場所に連れていかれるのを怖がるのです。
また、デイサービスと聞くと、認知症の方や病気の人が通う場所だというマイナスの印象を持つ高齢者が多いので、デイサービスに行ってもらう際には「介護」や「デイサービス」という単語を使わないよう意識しましょう。通所を促す際、「健康な体でいるためには運動しないといけないけど、一人で運動するのは難しい。でも、デイサービスに行くと運動を教えてくれる上に、送迎までしてくれるんだよ」と伝えると本人は進んで行くようになります。
認知症の方は直前の記憶がなくても、若い頃の記憶は比較的残っています。仕事の習慣があった人であれば、デイサービスを職場に見立てて「○〇さんにぜひお願いしたいお仕事があるので職場に来てくれませんか」と伝えると、自分は頼られているんだと自尊心が高まり、気分良く行ってくれるケースが多いです。