日常の中にも“東洋医学の知恵”…陰陽論や五行論の考え方が浸透
陰陽論や五行論という言葉を聞いたことはありますか?
陰陽論は世の森羅万象を「陰」と「陽」に分けて把握し認識しようとするもので、五行論は同じく全ての事象を木、火、土、金、水の5つの要素に分類して認識しようとするものです。
陰陽論は陰陽それぞれが持つ「陰(-)」と「陽(+)」のイメージから、陰気な人や陽気な性格などと日常的な表現としてもよく使われています。
また陰=水、陽=火であることから、それぞれの訓読み「水=み」「火=ひ」が転じて「水極=みぎ」「火足り=ひだり」の語源であるという説もあります。
そして五行論では方角、季節、人体、音、色などありとあらゆるものを拡大し、複雑に捉え分類しています。
これらは東洋医学の根底となる考え方で、この2つの思想に基づき病気の診断や治療方針の選択をしていますが、実はこの思想は我々の日常生活の中にも潜んでいます。
例えば「味」は五味と呼び、酸、苦、甘、辛、鹹(塩味)が対応。それぞれの味の過不足が健康に影響すると考えます。