退職した中高年は心臓病リスクが低くなる…考えられる理由
退職者は、運動、ストレス、睡眠という心臓病に大きくかかわる因子をプラス方向に改善できるようになるといえます。とはいえ、60歳を越えてからも仕事を続けなければならない、もしくは続けたいという人も少なくないでしょう。そうした人は心臓を守るための働き方や生活を意識することをおすすめします。
まず、過剰に仕事を引き受けないようにすることです。そのためには、日頃から、余裕をもってこなせる内容の仕事をすれば問題ない環境や、自分がフル回転しなくても周囲が勝手に動いてくれるような環境を整えておくことが重要です。週休2日にプラスして、隔週でもう1日休日を設けるなどの余裕も必要でしょう。そんな働き方を実践できれば、ストレスの軽減と、睡眠時間の確保につながります。
また、座っている時間をなるべく減らし、体を動かす習慣をつくることも重要です。参考までに「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」では、ウオーキング、速足、水泳、エアロビクス、スロージョギング、サイクリングなどの有酸素運動を、「ややきつい」くらいの強度で、毎日30分あるいは週150分を目標に週3回は実施することが推奨されています。