心筋梗塞の発症後に「痛み」があると死亡リスク増…海外調査を考える
もともと、冠動脈の血行再建を実施した場合、症状が半年以内に再発した人、または治療後1年以内に同じ病気で再入院した人というのは、予後が良くないという論文報告があります。再治療を繰り返したり、遠隔期に心筋梗塞や脳卒中などの心事故が起きる頻度が高いのです。
そのため日本の医師はカテーテルでも手術でも、半年後、1年後にしっかり経過を見て、治療後の患者さんの状態が問題ないかどうかを客観的に確認します。そうした手順がきちんとできている医療機関であれば、もしも治療後に痛みが生じても適切な処置が行われるので、過剰に心配する必要はありません。
今回の研究報告は、海外にはそうした手順が十分にできていない施設が多いことの表れともいえそうです。
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