薬膳の基礎知識である「五味」とは何か…酸・苦・甘・辛・鹹
【苦味】解熱や解毒作用があり、できものや便秘や湿疹などに用いられます。苦味の強い夏野菜であるゴーヤーが有名ですが、中でもタンポポなどはできものやニキビなどの対処に用いられています。
【甘味】甘味には、気を補う作用、胃腸を調和し痛みをやわらげる作用があり、疲れている時や胃腸の不調がある時におすすめ。軽い胃痛や腹痛にも用いられています。食べ物としては蜂蜜、ナツメなどがあります。
【辛味】体を温め気の巡りと血の巡りをよくする働きがあり、風邪の時や冷え症、ストレスや血行不良に用いられます。食べ物としてはショウガ、ネギ、辛味大根などがあります。
【鹹味】しょっぱさのこと。硬いものを軟らかくしたり結んだものをほぐしたり、大便を下す働きがあるため、便秘、良性の結節や腫瘍などにも用いられます。食べ物としては昆布、ワカメなどがあります。
五味は、個々の味のみならず、組み合わせ(例えば、酸味と甘味)でも用います。組み合わせの仕方によって、新しい効能や効用、適用が生まれます。