しんクリニック(東京・蒲田)の辛浩基院長が言う。
「糖尿病患者の目の屈折変化は、角膜の変化などさまざまな原因が考えられますが、この場合は血糖が水晶体の屈折率に影響するからでしょう」
しかし、屈折率の変化は一時的なもので、数カ月すると元の状態に戻るといわれている。実際、上記の50代の男女は数カ月後には視力が糖尿病治療前の状態に戻ったという。
最近は血糖値ばかりか食欲と空腹感を抑制する2型糖尿病治療薬が登場して、劇的に血糖値が下がる人が続出している。こうした人は当然、視力の変化もあると思われるが、糖尿病治療に積極的に取り組む人は視力の変化があることは知っておいた方がよさそうだ。